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1.ネコの起源

私たちがこよなく愛する猫は、百獣の王、ライオンを擁するネコ科にその名を冠している。広義の『ネコ』は動物学的に言えば『哺乳綱食肉目ネコ科』に属す3属(チーター属、ヒョウ属、ネコ属)35〜41種を指す(今泉吉典氏は、この3属にイリオモテヤマネコ属とウンピョウ属を加え5属40種をネコ類に分類している)が、我らが猫は言うまでもなく狭義の『ネコ』、『イエネコ』のことだ。『イエネコ』はネコ属のリビアヤマネコが家畜化されたものと考えられている。

【出典】『生物大図鑑 第6巻 
動物 哺乳類・爬虫類・両生類』

リビアヤマネコ

頭胴長45〜73B、尾長23〜35B、体高約35B、体重2.5〜6L。
インド、アラビア半島、小アジア、アフリカの半砂漠から熱帯雨林まで様々な環境で生息。イエネコによく似ており、イエネコと交配し子が生まれる。被毛の地色は地域によって灰色、淡黄色、黄土色と様々。背には暗色の不明瞭な縞や斑点、四肢と尾には輪状の模様が見られる。耳は三角形で先が尖り房毛がある。夜行性で、げっ歯類、ノウサギや小型アンテロープなどの哺乳類、トカゲやヘビといった爬虫類、ホロホロチョウ、クイナなどの鳥類、昆虫などを捕食。果実も採食。妊娠期間56〜60日で、1〜5子が生まれる。ヨーロッパヤマネコと同種とされることもあるが、ヨーロッパヤマネコよりやや小型。

我らが猫は、

* しなやかで筋肉質なからだ
* 跳躍を可能にする発達した後半身
* かかとをつけず指先だけで歩く指向性
* 獲物を突き刺し肉を噛み切るのに適した鋭い歯
* 必要な時だけ鞘から出して使える鉤爪
* クッションと消音に役立つやわらかい肉球
* 立体視を可能にし距離を正確に測ることのできる顔前面についた目
* 夜間の弱い光の中でも視力を確保できる光増幅装置(タペータム)
* 明るい所ではスリット状に狭まる瞳孔
* 10万Yくらいまでの高音を聞くことのできる聴覚
* 集音効果が高く、方向を変えて音源をつきとめることのできる大きな耳
* 夜間でも障害物を察知するアンテナ代わりのひげ
* 肉の細片をなめ取ったり毛づくろいの時の櫛代わりになるトゲトゲのついた舌
* なんとも美しい皮毛

といった特徴を持っているが、これらはネコ科動物に共通している。(だからこそ、同じ科に分類されるのだが…)

ネコに特有の形態と習性は、『生存』に極めて適しているようで、他の現生の哺乳類が生存のためにはなはだしい進化的変化を遂げたのに対し、ネコ科の祖先は今のネコ類と驚くほど似ているという。

ネコ類は今から4000〜5000万年前に他の食肉類と同じ先祖、ミアキスから進化し、その過程で4つの群(ホプロポネウス亜科、マカイロダス亜科、ニムラブス亜科、ネコ亜科)に分かれた。現生のネコ類の属するネコ亜科はニムラブス亜科から分かれたもので、その紀元は1500万年前頃に遡ることができる。その後ほとんど変化することなく現在に至っているという。

【参考文献】
『世界の動物 分類と飼育 第2巻 食肉目』
1991年11月13日 発行
発行: 財団法人東京動物園協会  発売元:株式会社どうぶつ社

『日本大百科全書』
1987年11月1日 初版第1刷発行 
発行:株式会社小学館

『世界大百科事典』
1988年4月28日初版発行
発行:平凡社

『世界歴史大事典』
1985年4月25日 発行
発行:株式会社教育出版センター

『ブリタニカ国際大百科事典』
1974年10月1日 初版発行  1988年1月1日 改訂版発行
発行:株式会社ティービーエス・ブリタニカ

『生物大図鑑 第6巻 動物 哺乳類・爬虫類・両生類』
1984年10月20日 初版発行
発行:世界文科社

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