太田威重 × 小西修 写真展

東京の猫 ─ かたわらの命

2011年10月11日


平成23年10月21日(金)〜27日(木)12:00〜19:00
会期中無休

文京シビックセンター 1F アンテナスポット
東京都文京区春日1-16-21
TEL:
03-3812-7111

 

 

10月21日より、文京シビックセンターにて、太田威重氏と小西修氏、二人の写真家による写真展が開催されます。

太田氏は、『東京在住猫』、『東京ー猫もよう』等の写真集でご存知の方も多いと思いますが、変貌を続ける東京とそこに生きる猫をテーマに写真を撮り続けておられます。
様々な顔を持つ広大な街、東京……その一つ一つの顔が休みなく変化を遂げています。それは時代の要請として必然のことなのかもしれません。しかし、移り変わる風景の中で、変わらず生きる猫たちを同じ画面に収めた太田氏の作品を見る時、この変化が本当に私達が求めるものなのか、目指すものなのか、考えさせられます。利便性や効率、スタイルを追い求める中で、失ってはいけないはずのものを平気で手放しているのではないか……立ち止まって考える機会を氏の作品は与えてくれます。猫がしっくり融合しない風景は、おそらく私達にとっても暮らしにくい環境なのではないでしょうか。なぜなら、猫は私達そのものだからです。私達は何を求めているのか、どんな街を作り、そこで生きたいのか、原点に戻って考えてみたいものです。

小西修氏は、長きにわたって多摩川の河川敷に捨てられた猫たちの世話を続けながら、その生き様をカメラに収め続けている写真家です。映画『犬と猫と人間と』をご覧になった方には、鮮烈な記憶を止めておられることと思います。
人間の身勝手さの犠牲になった自らの運命から逃れる術もなく、必死に生き抜こうとする命たち……彼らの生き様は、私達に命の本質を思い起こさせると共に、最も大切にしなければならない自他の命に平気で目をつむる人間の倫理観の欠如を浮き彫りにします。


未曾有の天災に見舞われ続けたこの年、写真に収められた猫たちを通して、私達が失ってはならないものと、目指すべきゴールを、一から考え直してみたいものです。

ぜひ、お出かけください。

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