猫 岩合光昭 写真展−その瞳に魅せられて−

2004年2月26日

『猫が好き、大好き』と誰彼なく言っていると、思い掛けない方からニュースをいただけるものだ。先日、旦那様を訪ねていらした広告代理店の方が、府中の方で猫の写真展が開かれていると教えてくださった。猫、写真と言えば、まず頭に浮かぶのが岩合さん。そっさくネットで調べてみると、BINGO!! 府中市郷土の森博物館で岩合さんの写真展が開催されていることがわかった。外は季節はずれのぽかぽか陽気。そそくさと2時で仕事を切り上げて、府中へ向かった。

府中駅からバスに乗るルートを選んだが、このバスがなかなか来ない。少ない便の貴重な一台をタッチの差で逃してしまったのかもしれない。
ようやく来たバスに揺られ、分倍河原駅を経由して『郷土の森』で下車。反対側のバス停には長蛇の列ができている。この様子では会場はさぞ混み合っていることだろう、と心配しながらゲートをくぐる。

博物館は右手にあるが、その前面には広大な土地が開けており、その向こうに明治時代の西洋館や江戸時代の商家の復元建築がゆったりと建っている。なるほど、ここは『郷土の森』だ。写真展を見にやって来る人の他に、同時に開かれている梅まつりが人を集めていた。

梅も復元建築も後回し。まずは岩合さんの猫たちに会いにいこう!

岩合さんのメッセージの書かれたボードが訪れる人を出迎えてくれる。最初は日本の猫たちだ。あ、これは『ニッポンの猫』に収められていたっけ、などと思いながら、原寸の生写真に見入る。この一枚を撮るのに、岩合さんはどれほどの時間ここにいたのだろう?それにしても、厳ついカメラを構えて這いつくばる岩合さんを目にして、どうしてこの猫たちはが逃げないのだろう?どうしてこんな写真が撮れちゃうの?凄い!凄すぎる!!…と頭の中は????と!!!で一杯になる。『その瞳に魅せられて』というサブタイトルの通り、写し出された猫の目は様々なメッセージを伝え、想像を膨らまさせてせてくれる。それから口。猫の口は目ほどにものを言う。沖縄から北海道まで眺めた次には、スペイン、ギリシア、イタリア、ガラパゴス、モロッコ、トルコ…海の向こうの、地球の反対側の猫たちが待っている。この猫たちと、今同じ地球の上で生きていられることに、妙に感動してしまったのはなぜだろう。100点近い猫たちと別れを惜しむ私を見送ってくれたのは、パグと猫。岩合さんが何も考えず思わずシャッターを切ったというこの2匹も、名残惜しそうな表情を浮かべていた。

会場を出て、ミュージアム・ショップに向かう。好きな作品を好きな大きさに焼いて額装してくださるサービスもある。もちろん、岩合さんの直筆サイン入りとなる。どれにしようかな…ともう一回会場に戻るが、一点を選びきれずに諦めてしまった。最後まで迷っていたのが、これ。

ロッキーを追って逝ってしまったなっちゃんが、この一枚に重なってしまったのだ。でも、結局四つ切のプリント一枚(サインも焼き込)で我慢することにした。何につけても控えめだったなっちゃんに、大きな額は似合わないような気がしたのだ。

買い物好きな私はこの他にも、

をゲット。左はマグネット、右はフォト・エッセーと写真集だ。本は近々『猫本』のコーナーで紹介しよう。

会場を出て向かいの復元建物に向かう。(写真をクリックすると一回り大きな画像をご覧いただけます)


明治時代に建てられた府中町役場

江戸時代の大店


御殿飾りの雛人形

こうした建物の裏手には、満開の梅の咲き誇る庭が広がっている。池にはカルガモが泳いでいる。その向こうはどうなっているのだろう?
行ってはみたかったが、仕事を残して出てきている。帰らねば。

ここは一日ゆっくりと過ごす場所。そそくさと2時間で帰るなど、論外だ。今度は、休みの日に家族でのんびり来よう。

猫 岩合光昭 写真展−その瞳に魅せられて−

2/1〜3/14(日)
会期中休館日はありません。
9:00〜17:00(入館は16:00まで)

アクセスや地図は下記HPをごらんください。

http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/

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