アーテサニア・リンコナーダ


現代陶芸界において、そのユニークなデザインと独創性で世界的に知られるアーテサニア・リンコナーダ・コレクションは、微粒子粘土を素材として、一つずつ丹念に手作りされている。最初の窯焼き後、注意深く彩色され、さらに、デザインを際立たせ、光沢を付けるために上薬がかけられる。上薬は、一色かけるたびに窯焼きされるが、これはそれぞれの発色を保つためである。





リンコナーダ・クラシック・コレクションは、1972年、ウルグアイの首都、モンテヴィデオの双子の兄弟、ヘーススとハヴィエ・カルバハーレスによって生み出された。カルバハーレス兄弟は1930年にスペインで生まれたが、1936年のスペイン市民戦争の勃発に伴い、ウルグアイに移住。しかし、兄弟は、その芸術的ルーツを忘れることはなかった。彼らは20世紀前半に芸術界を席巻した3人のスペイン・アーティスト、パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリ、ホアン・ミロの影響を強く受けていた。

カルバハーレス兄弟は、テーマを自然界に探し、南米の伝統的な手法にシュールレアリズムをブレンドした独特の彫刻を作り始めた。『アーテサニア・リンコナーダ』という名は、スペイン語で『隅っこの芸術』を意味しているが、これは、彼らが何年も、居間の片隅で制作に励んでいたことに由来する。今では、兄弟はその小さな工房を使ってはいないが、常に『アーテサニア・リンコナーダ』の初心を忘れることなく、イニシャルのaRを作品に刻み続けている。



近年、リンコナーダは、ホルヘ・デ・ローサというモンテビデオ出身の若いアート・ディレクターを迎え、作品に新たな息吹がもたらされた。ホルヘは、1970年代初頭、カルバハーレス兄弟と共にアーテサニア・リンコナーダ社を創設したホルヘ・デ・ローサ・トンプソンの息子で、父の元で陶芸デザインと制作を学んできた。ホルヘは1996年1月1日、リンコナーダ工房のディレクターとなり、カルバハーレス兄弟の作風とコラボレートして、新しい創作技術を開発。ホルヘのリーダーシップにより、クラシック・コレクション誕生の25周年を記念して、ゴールドとプラチナでアクセントを付けた動物たちを作り上げた。これが『シルバー・アニバーサリー・コレクション』誕生の経緯である。今回、NECOZANMAI で販売する猫の置き物は、いずれもこの『シルバー・アニバーサリー・コレクション』の作品である。


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