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セサミのダイエット大作戦

以前、『あの街、この町、ちゃんこ待ち』のコーナーに、バンクーバーの猫事情をご投稿いただいた陽子さんから、「セサミのダイエット大作戦」を教えていただきました。
陽子さんの愛猫、セサミちゃんも3年の間に太り気味になり、加齢も手伝って、歩行やジャンプが辛そうになったようで、獣医さんと相談の上で、ダイエット開始となったそうです。
減量にはカロリーを抑えることが必要ですが、食べる量を減らすのは人間でも辛い!!ローカロリーでありながら、満腹感を得られることが、長続きの絶対条件と言ってもいいでしょう。
陽子さんのダイエット作戦は、野菜を猫缶に混ぜて、嵩を膨らませ、カロリーを抑えるというものです。
それでは、詳細をご紹介しましょう。

材料:

ブロッコリー(人が残しがちの芯のところでもオッケーです)
人参
アスパラガス(これも、先っぽの美味しい所は人間が食べて、残りの部分でオッケーです)
生肉のミンチ少々(カナダでは、犬猫用に生肉をミンチし冷凍したものが売っているそうです。鶏肉のミンチや魚肉でもオーケー。これは、香り付けに使う程度です)

調理法:

@上記材料を細かく切って、ひたひたの水に約二時間、じっくり煮込みます。(陽子さんは直径15、6センチの小鍋を使っているそうです。)
A粗熱を取って小分けにして容器に入れて冷凍保存します。(こうすると、少しづつ取り出せて、腐ることもなく、重宝です。ジップロックや仕切りの付いている容器など、お手持ちのものを活用してください。)
B解凍し、スプーン一杯分をお皿に取り、スパイス潰しの様なもの、若しくはスプーンの背でよくマッシュします。
Cこの野菜のマッシュ分より少し多めの猫缶とよく混ぜて出来上がり。

 

セサミちゃんの場合、関節炎の疑いもあったそうで、犬猫用グルコサミン錠を砕いて粉状にしたものも一緒に混ぜ、朝食として与えているそうです。
これ以外は、ドライフード30gを昼と夜に分けてお食事終了。

野菜のマッシュの量は、最初は少な目にし、徐々に増やしていくと、デリケートな猫さんも受け入れてくれるでしょう。

このダイエット大作戦の結果、セサミちゃんは、デスクの上のキーボードに飛び乗ってくるようになり、陽子さんに嬉しい悲鳴を上げさせているようです。

野菜は、煮込むこと、いったん冷凍すること、よくすりつぶすことで目に見える固い繊維も壊れ、歳をとって消化機能が落ちている老猫にも食べやすくなり、しかも食物繊維自体は健在ですから毛玉のお掃除、便通の為にも効果的。

と、良いこと尽くめのようですが、セサミちゃんもダイエット開始から暫くは、「餌くれ」コールを続け、陽子さんは、「私のストレスの方が酷い感じがします」と獣医さんにこぼしたほど。そこでくじけなかったのが、陽子さんの偉いところ。今も、多少「餌くれ」コールは残るものの、胃も小さくなってきたようで、以前ほどではなくなったそうです。

野菜のその他の効用ですが、ブロッコリーはビタミンCが、人参はカロチンが豊富で、共に抗酸化効果があり、アスパラガスは利尿作用があります。
他にカボチャも猫に取っては食べやすく、カブは消化を助ける食材だそうです。小松菜はカルシウムが豊富で貧血予防にもいいようです。

ただし、猫にとって危険な野菜もあります。
ネギ類(玉葱、長ネギ、ニラなど)、にんにく、アボカドなどは、中毒を引き起こし、最悪死に至る場合もあります。
なす科の野菜、ピーマン、トマト、ジャガイモ等は嘔吐、下痢を引き起こしますし、関節炎、寄生虫感染、アレルギーのある猫には与えてはいけません。甲状腺疾患がある猫には大根、キャベツ、ブロッコリー、カブなどがいけないそうです。また、ほうれん草、ゴボウなど人間が灰汁抜きして食す野菜も危険です。

野菜マッシュに挑戦される場合は、愛猫さんの体の状態を良く知る獣医さんと良く相談してからにしましょう。

最後に、身の重さと関節痛から解放されたセサミちゃんからのメッセージ。


みなさん、こんにちは。
ダイエット成功の秘訣は、家族の協力とちょっとしたご褒美。陽子さんね、ときどき、とびっきり美味しいカリカリをくれるの。息抜きにって。ほんのちょっぴりだから、余計に美味しく感じるなあ。我慢した甲斐があったなって、幸せな気分になれます。
セサミのダイエット大作戦を参考にして、猫さんだけじゃなく、みなさんご自身もダイエットにトライしてみてはいかが!


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