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耳のケア

*猫の耳の構造

猫の耳は、人間とは随分違った構造をしています。
音を集める集音器の役割と、耳に蓋をする役割を合わせ持つ耳翼(耳介)は、普段はピンと直立し(耳翼の曲った猫もいますが)、音の発信源を求めて器用に向きを変えます。その奥から垂直に伸びた耳道は、途中で90°曲がり水平になって鼓膜に至ります。外耳道がこのようにL字型をしているために、猫の鼓膜は外から直接見ることはできません。鼓膜の向こうには、中耳、内耳と複雑な構造があり、音を聴くことと平衡感覚を保つという重要な役割を担っています。

*白猫の悲劇

聴力に優れた猫、高所からもバランス良く四足着地のできる猫にとって、耳の果たす役割は大きなものですが、毛色の白い猫の20%程は先天的な聴覚障害を持っていると言われています。中でも青い目の猫の障害を持つ確立は高いようです。
耳が聞こえないことは、大きな音を立てても反応せず、急に触ると驚く、といった行動で察知できます。耳の聞こえない猫は、より攻撃的で防衛反応が強くなる傾向にありますが、交通事故などに対する危険は高くなるので、絶対に外に出さず、家の中で暮らさせるようにしましょう。

白い猫には、もう一つ掛かりやすい耳の病気があります。日光性皮膚炎という病気で、強い日光、紫外線に長時間さらされることにより起こり、扁平上皮癌を引き起こすこともあります。日光性皮膚炎にかかると、耳翼周辺が脱毛したり紅斑ができたりします。この段階で、獣医師の診断を受けることが大切です。扁平上皮癌になると、耳の一部が欠けてきます。ケンカの傷跡だと思い込み、見過ごされてしまうこともありますので、注意してください。

*猫の耳の病気

猫の耳の病気の筆頭は、耳ダニによる感染です。感染を起こすと、耳道が過敏になり、耳の周辺をちょっと触っただけで、耳を掻いたり、頭を振るようになります。耳は赤くなり、中に黄色、黒色の耳だれが見られ、悪臭を伴うこともあります。耳ダニによる感染は、子猫に多く見られるもので、大人になってからは、耳ダニのいる子猫との接触などの外的要因で感染するようです。
子猫の最初の健康診断の際、獣医師にチェックしてもらうようにしましょう。
耳ダニを放置すると、耳道の中で、バクテリアや酵母による二次感染を引き起こすこともありますので、早期に獣医師の診断を受けることが大切です。

しきりに耳を掻いたり、頭をふったり、という症状は、アレルギーによってもおこります。人間の花粉症の原因となる花粉は、猫の皮膚や耳の病気の原因となります。また、食べ物に含まれる成分に対するアレルギーが耳に出ることがあります。

激しく耳を掻いたり、頭を振ったりし続ける状態は、猫にとって不快なことは言うまでもなく、耳介血腫の要因になる場合もありますので、素人判断せず、獣医師に相談するようにしましょう。

*猫の耳の手入れ

耳翼が直立している猫の場合、水分が蒸発しやすいので、犬ほど頻繁に耳の感染症は起こりません。良かれと思ってやった手入れが、かえって感染症を生む原因を作りかねないので、注意が必要です。
過酸化物や水、アルコールなどを耳に入れないようにしましょう。水分はバクテリアや酵母が生育する環境を作ってしまいます。過酸化物も、水素と水に分解され、湿度を高めます。アルコールは揮発しやすく、すでに感染症がある場合は、それが刺激となって症状を悪化させます。
また、
綿棒などで掃除するのも要注意です。耳道を傷つけたり、耳あかを奥に押し込んでしまうこともあり、避けた方がいいでしょう。

愛猫の耳に異常があると思ったときは、まず獣医師の診察を受け、指示に従って、薬剤の投与や塗布をすることが、何より大切です。


【参考サイト】
http://www.animalvetcenter.com/cat.htm

http://www.kitten-cat-magazine.com/cat-ear-problem.html
http://www.barrieranimalcareclinic.co.uk/Downloadables/Feline/ear%20infections.htm

http://www.jbvp.org/pl/cat/ear.html#01

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