岡馬 勲氏作

絵付けをする前に焼いて磨くこと2回、絵付け後も5回以上窯に入れて漸く出来上がる氏の猫は、その手間に応えるように色合いは深く、すべらかな肌が何とも言えない光沢を放っている。見る度に満足を与えてくれる作品だ。

石渡 いくよ氏作

もろい江戸ちりめんを丁寧に扱い、細部まで細やかな気配りと巧みな技で仕上げられた猫…その細心の工程があって初めて、このおおらかな、屈託のない笑顔が引き立つ。
見る人に例外なく笑みを与えてくれる作品だ。

ウォレン・クレンスキー氏作

洋裁用のボディや糸巻き、針刺しを頭にのせ、ベルベットと素晴らしいレースの衣装のそこここにボタンをあしらいながら、かくも優雅に立つ Sewing Cat。発想の豊かさが際立つ作品だ。

ヴィオレット・コッサ氏作

歌舞伎の隈取りのような目もと、ラインストーンをちりばめた胸、光沢を放つ深いオレンジのボディ、蛇のウロコを思わせる尻尾…その一つ一つが絶妙なバランスで調和している。
海外の作家の猫に興味を持つきっかけとなった作品だ。

アンディ・ウォホール氏作

優しい筆致、流れる曲線、大胆な色使い…一筆一筆に猫に対する作者の愛情が溢れている。作者の思いが見る者の心にダイレクトに伝わる衝撃的な作品だ。