2005年正月猫模様 その4(H.17.1.28)

【ゴンちゃん】
neco家の家族になった時期:2000年4月18日頃
誕生日:2000年3月のある日
<家族になった経緯>
宮沢さん同様、網で掬い取られて無事保護された。体もトンちゃんやニセドに比べて大きく、頭の小さな6匹兄妹の中で、ごく普通の大きさの頭が目立ち、『ゴンちゃん』と命名。頭が大きいと何故『ゴン』なのか、今にして思えば不思議なのだが、当時はどう見ても『ゴン』だった。もっとも、今見ても『ゴン』以外に考えられず、その他の愛称で呼ばれることなく、『ゴン』を守り通しているい。
ゴンちゃんは、ウンチが思うように出ない、という難題を抱えていた。慌てて獣医さんに飛んでいったが、腸がひどく傷つけられていて、命の保証はできない、とのことだった。長引く入院に心配はつのったが、先生の必死の治療のお蔭で、命拾いすることができた。
一足遅れて保護され、その上長いこと入院していたため、みんなに遠慮があったからなのだろうか、やんちゃ坊主とお転婆揃いの兄妹の中で、ゴンちゃんだけは控え目で、大人しく、静かだった。頭の特徴といい、性格の違いといい、ゴンちゃんだけお父さんが違うという説もある。
<2005年正月近況>
兄妹と一緒に暮らしながら、誰かとつるむことなく、いつも独りでいるゴンちゃん。甘える相手はおばあちゃん一人。私にも気を許すことがない。その代わり、おばあちゃんへの甘え方は尋常ではない。おばあちゃんの椅子が、高い背のリクライニング・チェアに替わってからは、以前のように、後ろ足で立って、左手を伸ばして「おばあちゃん」と背中を叩くことができなくなったが、膝に乗っては、大きな顔をおばあちゃんの首に擦り付けている。だが、眠る時は一人。最近はタンスの上がゴンちゃんの指定席となっている。
新入りの中のモナコはゴンちゃんがお気に入りらしく、一日に何度となくゴンちゃんに擦り寄っていくが、人(猫?)と交わることを知らないゴンちゃんは、どうしていいか分からず、居心地悪そうにするばかり。それでも、自分を慕うモナコは可愛いらしく、不器用に顔を舐めてみたりもする。あげくに開発したゴンちゃん流愛情表現が、ヒゲを噛むことだった。お蔭で、モナコのヒゲは伸びても5ミリ止まり。ヒゲのない猫ほど、間が抜けたものはない。誰だったか、猫にとってのヒゲは、男性の象徴ではなく、女性にとってのアクセサリーだと記していたが、まさにその通りだ。
ゴンちゃんは、ダントツの臆病でもある。一昨年ワクチン接種に連れて行った時に、虐待を受けているような叫び声を上げ続けたが、ついに昨年はキャリーにもネットにも入るのを拒み、結局ワクチンを打たず終いだった。先日、全員に虫下しを飲ませた時も、ゴンちゃんは猛烈に頭を振り、錠剤は7メートル先に飛んでいってしまった。さて、今年のワクチン接種はどうなることやら???

【ぬーちゃん】
neco家の家族になった時期:2000年4月10日頃
誕生日:2000年3月のある日
<家族になった経緯>
ロッキーママが最初に私の掌にのせてくれた子猫。ニセド、トンちゃんと一緒にneco家にやって来た。本名はロッキー・ジュニア。先住猫でもあり、本当の兄でもあるロッキーに、最初になついたことから、Jr.と命名された。
もともと6匹兄妹の中で一番体が小さく、他の5匹がどんどん育っていくのに、ジュニアだけは、一向に大きくならなかった。駆けっこをしても遅れを取るし、いつの間にか5匹と混じって遊ぶことがなくなった。
牛乳が大好きで、日光に旅行に出かけるたびに、「モーちゃん牛乳」という牛の形をしたボトル入りのとびきり美味しい牛乳をお土産に買って帰った。その牛乳のせいか、去勢のためか、ある時期から体がめきめき大きくなり始め、あれよあれよ、という間に他を圧する巨漢となった。大きくなればなったで、今度は体重が邪魔をしてみんなと同じようには遊べない。その分、頭を使い、自分流の楽しみ方を身につけた。
ジュニアには、数え切れないほどの愛称が付いたが、「ぬーちゃん」という響きは、その姿にぴったりだ。
<2005年正月近況>
大勢の猫たちの中で、一番人間ぽいのが「ぬーちゃん」。人間の複雑な感情をそのまま持っている。はた目を気にする様子は、まるで人間そのものだ。私のことが大好きなのに、人が見ている前では甘えられない。恥ずかしいし、格好悪い、と思っているのだ。そうでなくても家にいる時間が少ない私、その上周囲に他の猫がだれもいない状況など、ほとんどない。勢い、私に甘えたくても甘えられない。以前は、良く一緒にお風呂に入ったが、そのお風呂も最近では宮沢さんが先を越してしまう。一緒に寝たくても、ニセドやシマチュウが2階に来る。そんな中、ついに、甘えていると見破られずに甘える方法を考案した。キッチンの食器棚の中ほどに手を掛けて、私を呼ぶ。ほんの少し前までは、お気に入りのフードの催促のポーズだったのだが、近頃ではどんなフードを出しても興味を示さず、後足で立ち、私の顔を見上げてなくばかり。私は、そんなぬーちゃんの後ろに回り、大きなお腹を抱えるように抱き締めた。ぬーちゃんの姿は、私の陰に隠れ、だれからも見えない。それを計算していたかどうかは分からないが、ぬーちゃんは、この羽交い締めのような抱擁にご満悦。私がキッチンに立つたびにやって来ては、食器棚に手を掛けて、私を呼ぶ。
ぬーちゃんもゴンちゃん同様、だれかとつるむことをしないが、あのふくよかな体は、みんなを引き寄せてしまう。特に冬場は最高の湯たんぽとなる。一人で寝られないトンちゃんがやって来る。仕方ないなあ、という素振りで、ぬーちゃんはトンちゃんを抱いて添い寝してあげる。新入り4匹にも人気がある。レオナなど、今でも思い出したように、ぬーちゃんのお腹や胸の毛をしゃぶりながら眠る。一頃、毎日吸われていたおっぱいの回りの毛は、すっかり薄くなってしまったし、胸の毛も黄色く変色してしまった。
そんなぬーちゃんも、実はおっぱいを吸いたいのだ。昔からぬーちゃんのおっぱいは、私の指だった。よだれを垂らしながら、音を立てて私の指を吸っていた。よだれ掛けを買ってあげたこともあった。今は、人(猫)前で指を吸うことなど、できようはずもない。ひと月に一回か二回、私のベッドにやって来て、周囲を見回してだれもいないことを確認してから、人さし指、小指と順に口に含んでみるのがせいぜいだ。
ぬーちゃんの心配の種は、便秘。大きな体から出てくるのはビー玉一つ。不安になって獣医さんに見ていただいたこともあった。分厚い脂肪に邪魔されて、触診も容易ではなかったのだが、お腹には溜っていないとのこと。食べたもののほとんど全部を貯えてしまうのだろうか。本人もやはり苦しいと見えて、最近は、自発的に食餌療法にチャレンジしている。缶詰が嫌いで、ドライフードしか食べなかったのに、無理して、我慢して、缶詰を食べているのだ。その甲斐あって、体に見合ったウンチが出たときなど、neco家あげてのお祭り騒ぎとなる。ウンチが出て、ここまで誉められる子も珍しいに違いない。