2002年最後のダイアリー (H14.12.31)

2002年もあと4時間。Neco家の13匹に、この際4人も加えて2002年の最後の近況を綴っておこう。

◆ファイト
おばあちゃんの朝湯とnecoの夜のが長風呂に付き合う毎日。お風呂から室内へと連れて来ると、そそくさと玄関に向かい、玄関脇の自宅へ御帰還。ホカロン3つを朝に晩に入れ替えてはいるが、年末のこの寒さは、骨粗鬆症と思しき老骨の髄まで沁みているのではと気にかかる。そんな気遣いをよそに、当の本人は、個性派揃いの室内の8匹に煩わされるのはご免こうむるとばかりに、日中は塀の上で日光浴、寒いくなれば自室に引き取り暖を取っている。若かりし頃は、ニセドを上回る体格で、しかも毛が密集していたファイトは、痩せこけたことで、毛の密度は更に密になり、寒さも多少和らげられているのかもしれない。このところ、食欲も旺盛で、幾分体重も増えたような気もする。ファイトの2002年も無事暮れようとしている。

◆ロッキーママ
木枯らし舞う師走の寒空も何のその、パランパランとリズミカルに駆け回るロッキーママ。この親にしてこの子あり…遊びの天才ロッキーや6匹の兄妹のやんちゃ振りも頷ける。ファイトもロッキーママには好んで尻に敷かれている模様。玄関右の特別室は、ファイトのご自宅だったはずだが、ロッキーママはファイトの外出中にちゃっかり占拠。何も知らないファイトが自室に飛んで入ってびっくり仰天。以来、3つある特別室のどこを誰が使うかは、ロッキーママの気紛れで決定される。お家の中で、予想もしなかった子供たちの攻撃に遭ってからというもの、けっして家に入ろうとしないロッキーママだが、お外で結構ハッピーに暮している。ふくら雀のような体を鞠のように弾ませながら、ロッキーママの2002年は暮れていく。

◆らーちゃん
チビタが一人立ちしてきて、自分の時間ができたらーちゃん。相変わらずニセドやトンちゃんの猫パンチを食らっているが、そんなことにめげるほど柔ではない。1階も自分の住まいの一部だと主張するかのように、おばあちゃんのベッドの上をはじめ5匹の男兄弟たちが大好きな場所に、ことさら陣取る姿が目につく。それならと、ニセドやトンちゃんが2階に行くと、慌てて2階へ戻り、らーちゃん自身が最高位の場所と考えているnecoの枕の上にゴロリと横になる。1、2階の行き来が自由になって、真っ先に2階にやって来るようになった宮沢さんとぬーちゃんは、今ではらーちゃんを身内と認めている模様。らーちゃん相手の綱引きに参加するのはニセドとトンちゃんだけになり、2匹の結束はますます強くなっている。
以前ベランダで毎朝やっていたカラオケの舞台は、ウッドデッキに移り、ますます声に磨きがかかってきた。舞台は朝の部、昼の部、夜の部の3回興行。お客の入りは???

◆ニセド
昨日、ラブリー先生に尿検査とカテーテルを入れての膀胱洗浄をしていただいた。検査の結果、石は見当たらず、病院通いも終了となった。「手術をせずに済んで本当によかったですね」という先生の言葉に、改めて結石の恐さを知る。麻酔をかけなければ通せなかったカテーテルも、今ではすんなり通せるようになったが、こんなことは自慢にもならない。健康が一番!体重も1.5キロ減って7キロとなり、先生にお誉めの言葉をかけていただいた。あと500グラムの減量が目標だ。
ニセドはいかにも長男といった立ち居振る舞いで、弟妹たちを守ろうとするのか、ロッキーママやらーちゃんにはついつい猫パンチをお見舞いしてしまう。それを後押しするトンちゃんとは、お神酒徳利のようにいつも一緒。2003年もこの2匹の同盟は続くのだろうか。

◆トンちゃん
このところ無闇に甘えん坊になったトンちゃん。だっこが大嫌いだったはずなのに、自分から腕の中に飛び込んできたり、「おんぶして」と背中に飛びついてみたり…。これまで、だっこしようと捕まえるたびに、「はなせ、はなせったら」と手足をつっぱられ通しだっただけに、この甘え振りは大いに歓迎されている。すばしっこいトンちゃんが真剣に競うことのできる相手はエリちゃんだけ。エリちゃんとは天井以外のすべての壁面を駆け巡りながら一番を競い合っている。エリちゃんの方が身軽だから有利だろうが、女に負けるわけにはいなないと、2匹は尻尾を3倍に膨らませて、目にも止まらぬ早業で今日も壁を駆け巡っている。

◆ゴンちゃん
茶トラ三匹の中で、一人大人しいゴンちゃん。昼寝も夜寝も、押し入れで独りで静かに眠る。ゴンちゃんが俄然頑張るのは食事。ニセドであろうがトンちゃんであろうが、先客を大きな頭でどかして食べ始める。しかもお皿から一固まりをくわえ出して、絨毯の上で食べるからヒンシュクものだ。
おばあちゃん以外の人も恐くないんだと、今になって漸くわかってきたようで、誰にだっこしても喉を鳴らすようになった。でもおあばあちゃんが一番好きなことに変わりはない。2003年もおばあちゃんを追い掛けて暮すだろう。

◆宮沢さん
お調子者の宮沢さんは、1階と2階を自由に使って生活している。近寄って来るチビタを「なかなか可愛いやつだな」と思い始めたのか、時折、顔を舐めてあげている。誰かが具合が悪そうだと人一倍心配するのも宮沢さんで、それが猫でも人でも、咳き込んでいる音を聞き付けると、すぐに駆けつけて、そばを離れない。猫にも人にも分け隔てなく上手に甘える宮沢さんの2002年は、調子よく暮れようとしている。

◆エリちゃん
ぱぱちゃんにますますべったりのエリちゃんに、ぱぱちゃんの鼻の下はますます長くなっている。お転坊、お寝坊、威張りん坊は相変わらずで、ぱぱちゃんが起きてもまだ眠り続け、「1階のムサイ男どもとは一緒になんかいられないわ」と言わんばかりに、ほとんどの時間を2階で過ごす。時折1階にやってくると、トンちゃんと忍者顔負けの身のこなしで追いかけっこに興じる。食事はお決まりのドライフードしか食べず、しかも3、4粒食べればもう終わり。残りをぬーちゃんが失敬することになる。お陰でぬーちゃんはまた一回り大きくなった。3、4粒しか食べないから、一日に何回でもご飯をおねだりするが、鼻の下が伸び切ったぱぱちゃんが、夜中も起き出して、お皿に入れてあげている。ぱぱちゃんは女王エリちゃんの僕として2003年も務めあげることだろう。

◆ぬーちゃん
相変わらずドライフードしか食べないぬーちゃんの減量のために、neco家のドライフードは低カロリーのものに切り替えられた。唯一の例外がエリちゃんのご飯で、独り2階で食べるエリちゃんの食べ残しは、ぬーちゃんにとって最高のおやつ。その味が忘れられないのか、ぬーちゃんはキッチンに来ては、食器棚に手を掛けて立ち、おねだりばかり。お皿に入っている低カロリーフードを手に取ってあげると、観念してそれを食べる。
ぬーちゃんはnecoのことが大好き。毎日一緒に2階へ上がり、腕枕で眠りたい。でも、2階はらーちゃんの領分。人一倍気を遣うぬーちゃんは、一晩一緒に眠ると2、3日は下で寝ると決めているようだ。
ニセドの結石が治り、続くはぬーちゃんの本格的ダイエット。2003年は2.5キロの減量大作戦の年となる。

◆チビタ(隣の宮沢さん)
いくら猫パンチを食らおうと気にすることなく、ズンズン前に進み、相手構わず摺り寄るチビタに、茶トラたちもついに観念。1階のストーブの前がチビタの指定席となった。ぬーちゃんのお腹を枕代わりにしたり、宮沢さんに身繕いしてもらったり、エリちゃんが気紛れに一舐めしてくれたりと、チビタの友好の輪は広がり、人にだっこすることも覚えた。それでもやっぱりらーちゃんが一番好き。らーちゃんの姿が見えないと、一生懸命探す姿が愛らしい。
ご飯をスプーンで食べさせてもらった後はお口を拭いて目薬2つ、と決まっているのだが、お口を拭くのも目薬も嫌なチビタは、最後の一口を食べると、口の周りをご飯だらけにしたまま、そそくさと逃げ出す。その後をタオルを持ったおばあちゃんが追い掛ける。毎回目にする光景だが、いつ見ても可笑しい。
一人で食べられる(?)のはミルクだけなので、しきりとミルクをおねだりするが、飲み過ぎると下痢ピーになる。一日一回、ほんの一口のミルクを一人で飲むときが至福の瞬間なのかもしれない。

◆お友だち
寒さのせいか、日中neco家の玄関先でたむろすることは少なくなったが、一日に3回はやって来て、しっかりご飯を食べていく。先日、necoが家から出ようとした時に、「いつもお世話になってまして」と男性に声を掛けられた。「ジロウちゃん(お友だちの本名)のお父さんですか?」と尋ねると、にっこり「ええ」。一日に大きなボール2杯分のドライフードを通い猫たち3匹で平らげているのだが、お友だちは実家でもしっかり食べているのだろうか?時折、空いているお外の特別室に入り込んで昼寝をしているお友だち。でも、お友だちにとってneco家が別宅であることに変わりはない。2003年も2つのお家を行き来し続けるのだろう。

◆クロちゃん
近頃は、顔のぶちが仮面舞踏会の仮面のようなので『仮面くん』などと呼ばれている。さんざん繰り返して来たお友だちとの抗争も近頃は沙汰止みだ。冬期休戦協定でも結んだのだろうか。好きなだけドライフードを食べているせいか、2回りも体が大きくなり、いかつい顔と太い腕に、女の子のような声が不釣り合いで、何とも可笑しい。お友だち同様、毎日欠かさず、日に3回neco家にやって来るクロちゃんに、実家はあるのだろうか?何も知らずにいることが、通い猫と付き合う醍醐味なのかもしれない。

◆キャラリン
neco家の庭先に新設されたログハウスの住人となったキャラリンは、一日23時間をここで暮している。残る1時間は30分のお散歩&トイレタイム2回に当てられる。それでも相変わらず人には懐かず、ご飯を差出すとさっと逃げ、1m離れた地点でガラス戸が閉まる音に聞き耳を立てる。この間、ログハウスの中に居るキャラリンに身を低くして近づき、声を掛けてみた。逃げ場を失ったキャラリンは、「ハーッ」とお口全開で返事。情けないやら可笑しいやら。
このところ2、3日、キャラリンの具合が良くない。ほとんど食べずに一日眠っている。時折、口を夢中で擦る仕草。口の中がかなり痛いらしい。食べ物を嫌うように目を背けている。食べ物を見て唾液が出ると滲みるのかもしれない。こうして食べなくなる前は、胃袋の底が抜けたかのような食べ方。この絶食状態に備えるかのような食べっぷりだった。このルーティーンはこれが初めてではないが、その度に胸がつまる。ラブリー先生に連れていけたらどんなにいいだろう。薬入りのミルクも飲まれぬまま木枯らしを受けてすぐに固まる。2003年、キャラリンの口が良くなることを願ってやまない。

■おばあちゃん
足首と膝と手指の関節の痛みに耐えながら、猫の食事とトイレの世話に励んだ1年。一人で過ごす日中も、「誰だ!またトンちゃんかあ?これ!」「いい子だねえ、可愛いねえ」と大声、甘い声を出し続け、夜床についても、ニセドの「ぼく起きたから、おばあちゃんも起きてね」コールに起こされる事2度、3度。本当にお疲れさまでした。そして有難う。痛い、痛いと顔をしかめながらも大きな病気もせずに過ごせたことにも感謝。目下、新年の家人の胃袋を満たす食事の準備に大忙し。2003年も13匹+4人の面倒をよろしく!

■ぱぱちゃん
猫ちゃんの為に大枚はたいてウッドデッキを作ってあげた太っ腹。拍手!パチパチパチ。
毎晩エリちゃんの顎を足に載せて、不自然な格好でテレビを見続け、毎晩夜中に起き出してエリちゃんのご飯皿に専用フードを盛り、毎朝、風呂上がりに体にエリちゃんを抱いてエリちゃんにお鼻を舐めてもらい…エリちゃん一色の一年でもありました。
2003年風が温んだ頃には、猫たちと共にウッドデッキに出て、コーヒーを飲む姿があることでしょう。

■ゆうちゃん
こんなに汚い部屋は見た事がないと、友だちも愕然とする部屋にも、宮沢さんとぬーちゃんは足しげく通ってくれました。勇気ある彼等に感謝しましょ!
昨日ようやく大掃除をしたようですが、何日もつかな?
「宮沢さんやぬーちゃんは汚い部屋が好きなんだ」などと言わず、2003年は整理整頓を心掛けてください。

■neco
知らず知らずにかなり疲れていたのか、極端に冷えたのか、年末に○○炎などという不名誉な病気に。抗生物質を飲み、大きな可愛い猫がお腹とお尻に付いている毛糸のパンツをはいて、大掃除に励みました。そして先程ようやく終了。
猫に囲まれ、本当に幸せな2002年でした。来年も、このささやかで大きな幸せが続きますように。