2001年
絵：Carol Murry
文：Bill Cobbs
発行所：Cabell House Publisheres
ISBN0-75963-765-2

Aristide は、美術館に暮らす猫。キュレーターのヴァン・ダム氏に食事をもらい、レンブラントの絵画の下で眠っています。
Aristide は、日々美術館の作品を見て回るのですが、ある日、ピカソに出会います。不思議な絵……その夜、Aristide は自分がピカソの絵のようになった夢を見るのですが……

こんなストーリーを通して、ピカソはもとより、ホーマー、モネ、ゲインズボロー、オ・キーフといった巨匠の絵画を身近にしてくれる一冊。Aristide の目を通して、作品と向き合うと、肩の力が抜けて、素直に眺めることができる。この感覚を、実際に美術館やギャラリーに出かけたときに思い出したい。
Cobbs の絵は、淡く落ち着いた色調で程良くまとめられている。夢を見ているAristide が5ページにわたって描かれているが、その表情と黒猫の表現には見るものがある。
見開きの左ページは白紙になっていて、一言「自分で絵を描いてみよう」と書かれている。こんな絵本は、幼い感性にどう響くのだろうか。