長ぐつをはいたねこ 人形

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Lily Bears の『Puss in Boots』

ベルギーのテディ・ベア・アーティスト、LilianeVandepaepeliere の作品。衣装も帽子もブーツも、従来の『長ぐつをはいたねこ』と趣きを異にしていて、『長ぐつをはいたねこ』というより、ただのネコの人形といった印象だ。だが、他の『長ぐつをはいたねこ』たちと並べて座らせてみると、不思議と人を引きつける魅力があることに気づく。屈託のない表情の中に、知恵者のきらめきも見えるようだ。
こんな猫に贈り物をされたら、王様ならずとも、ころりとその術中にはまってしまいそう。物語の中の『長ぐつをはいたねこ』に一番近いのは、案外この子かもしれない。帽子と上着はシルク、ズボンはベルベット、長ぐつは革製。四肢、首、尻尾、いずれも自由に動かせる。
Lily Bears の『長ぐつをはいたねこ』と対照的なのが、この人形。『長老』といった感じで、元は貧しい粉屋の猫だった、というイメージはどこにもない。ご主人を王女様と結婚させ、宮殿で暮らしはじめて随分時がたったのだろうか。
それにしても、このユニークな人形を作り上げる自由な発想はすばらしい。
本体は、編んだ毛糸に詰め物をして出来上っている。長い髪も尻尾も毛糸。Puss in Boots の P をあしらった上等な上着の下は、ペイズリー柄のベルベットのシャツ、袖の意匠の素晴らしいこと。

眺めているだけで、頼もしい存在だ。


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