ファベルジェの猫

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ファベルジェと言えば、ファベルジェ・インペリアル・イースター・エッグで著名ですが、これは、その内の一つ、というわけにはまいりません。19世紀中期〜20世紀初頭、ロマノフ王朝御用達の工房で作られた50数個のインペリアル・エッグは、1点数十億円を下らないという逸品揃い。その工房主がカール・ファベルジェという名だったことから、ファベルジェの卵と呼ばれています。

今回ご紹介するファベルジェの卵は、フランス、リモージュで作られた磁器ですが、サーティフィケートによると、オリジナルのファベルジェ・インペリアル・エッグの素晴らしさを今に伝える役割を担うものとして、リモージュが選ばれた、と書かれています。ボックスにもファベルジェのマークが刻印されています。カール・ファベルジェ氏がフランス系ロシア人だったことも、リモージュに『ファベルジェ』という商標の使用を認めている一因かもしれません。

オリジナルのインペリアル・エッグもサプライズ・ボックスとなっており、蓋を開けると10枚の額絵が入っていたり、馬車が出てきたり、と素晴らしい『びっくり』が隠されていますが、このリモージュのファベルジェもタイトルが『Cat Surprise Egg』。卵の中には、緑の目と、ラインストーンを散りばめたカラーをした黄金の猫さんが座っています。

卵の外側は、フローラル・デザインが手描きされ、内側はゴールドに塗られています。ファベルジェという名が付くのだから、と過度の期待をしていたせいか、実際に手に取って、少々拍子抜けした、というのが正直なところでしょうか。
リモージュとして見れば、普通のリモージュボックスの2〜3倍という価格だけのお値打ちだとは思うのですが……。


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